実用タイ語検定試験5級のレベルと勉強時間、さらにおすすめ参考書とそれを用いた勉強法をご紹介します。
タイ語に興味を持った初学者が、「独学でゼロから5級合格レベルまでどのように学んでいけば良いか?」ということの参考になれば幸いです。実際に、自分が2024年6月のタイ語検定5級の試験に合格した際に有効であったと考える勉強方法をまとめたものです。
前半は「必要な勉強時間、おすすめ参考書と勉強法」についてです。
後半は「受験戦略」についてです。当日の試験で自分の力を100%発揮するための受験テクニックもご紹介します。
タイ語検定5級のレベルと勉強時間 → 50時間の独学で合格可能
タイ語検定5級は、「入門レベルの文法知識と語彙をカタカナ発音表記またはローマ字発音表記で習得し、それらを用いて表現できること」とされており、実用タイ語検定試験の中では最も簡単なレベルになります。また、5級ではタイ文字の出題はありません。
「単語の暗記(600語程度:カタカナ発音とローマ字発音表記)」と「文法の暗記(頻出のごく限られた内容)」、「過去問の演習」で合格レベルに達します。私の主観的な試験レベルは、(別分野の試験との比較で恐縮ですが)簿記3級と同等かやや易しめといった印象です。
タイ語検定5級は、独学での合格は可能です。1から勉強を始めた場合に合格までに必要な勉強時間の目安は50時間(約2ヶ月)程度だと思われます。こちらで合格ライン(70点)にぎりぎりでの合格でしたので、余裕を持って合格したい方は追加の時間を見込んでおいた方が良いです。
それでは、効率的な勉強法を解説します。
タイ語検定5級の勉強方法
過去問のサンプル問題で問題形式を把握
まずは過去問のサンプルをざっと見ておきましょう。初学者にとっては何のことかさっぱりわからないと思うので、問題形式の確認だけで大丈夫です。
単語の暗記(キクタン タイ語 入門編)
タイ語検定5級の合格に向けて、単語の暗記が一番重要です!
5級で必要とされる単語数は600語程度。これをコツコツと暗記することが勉強のメインになります。あとから他の単語帳に目移りしないためにも、最初の時点でしっかりと選ぶようにします。
私のおすすめの単語帳は「キクタン タイ語 入門編」です。
理由は、
- 適切な単語量 → 満点は難しいが、合格ラインは超えられる
- 例文付き → 文章の中で単語を覚えられるので、文法力がつく
- 音声アプリ → 単語の音声をスマホアプリで聴けるので、リスニング力がつく
要するに、単語帳の中で文法とリスニング対策もできるため、この本と後述する「過去問」で試験勉強が完結できるからです。
まずは、この本に掲載の重要単語528語を、音声とともに覚えます。
他の単語帳を検討される場合は、単語の音声を手軽に確認できるかどうかという点は特に重視した方が良いと思います。音声だけを別に後から覚えるのは非効率です。
文法の理解(キクタン タイ語 入門編)
単語帳の例文の中で単語を覚えながら、文法や単語の位置関係に慣れていきます。
「キクタン タイ語 入門編」の巻末の文法解説にもざっと目を通しておき、不明点が出てきた時に再度確認すると効率的です。タイ語の語順は、基本的には、「主語+動詞+目的語/補語」で、英語の語順と同じです。
文法の細かい内容は、単語を一通り覚えた後にKindleの過去問を解きながら分からなかった問題を確認していけば大丈夫なので、ここでは例文の理解にとどめておきます。
過去問を解く
単語と文法を覚えたら、過去問を1回分解きます(残りは直前に解いてください)
合格ラインは70%ですが、この時点でも60%程度は得点できるのではないでしょうか。
過去問の最新版は以下のもので、2,750円(税込)。なお、解説はないため実力の確認用として使ってください。
Kindleの過去問を解く
Kindle版のタイ語検定の過去問題集が3冊あります。
- 実用タイ語検定試験 問題集 5級 「単語選択問題編」 222問 → 大問1で出題
- 実用タイ語検定試験 問題集 5級 「並べ替え問題編」 222問 → 大問2で出題
- 実用タイ語検定試験 問題集 5級 「返答選択問題編」 111問 → 大問6で出題
1冊あたり880円ですが、『Kindle Unlimited』(月額980円)でまとめて読み放題になるので勉強期間だけ加入すればよいでしょう。簡単な解説付きです。
頻出単語・文法を集中的に覚える
Kindleの過去問と並行して、頻出単語と文法も覚えていきます。ページ番号はキクタンの掲載ページです。
単語:形容詞(p.128)、衣類・装飾品(p.131)、色(p.131)、身の回りのもの(p.132/家電・家具・文具)、乗り物、果物(p.138)、場所(p.139)、季節・年月日(p.141)、体・健康(p.142)、位置(p.145)
以上の中で特によく出るものは文法とともに別記事にします。
リスニング対策
大問1と大問2で構成されています。
- 「大問1」は、タイ語の単語を聞き取り、その日本語の意味を選ぶ問題
- 「大問2」は、タイ語の質問文を聞き取り、それに応答するタイ語の文章を選ぶ問題
「大問1」は単語の問題なので、試験対策としては単語学習の際に音声を確認していれば十分です。
「大問2」は難易度が高い問題が含まれますが、全問正解を目指してここの対策に時間をかけるよりも、単語の抜け漏れをなくし、少なくとも単語を聞き取れれば分かる問題を確実に正解する方が試験合格に向けては効率的です。
疑問詞(p.46)だけは、単語の音声を聞いた瞬間(0.5秒で!!)に意味が思い浮かぶ状態にしてください。曜日(p.54)、時間の言い方(p.63)もよく出題されるので、同様にすぐに単語から意味が分かるようにします。
リスニングの無料サンプル問題があるので雰囲気を掴むために確認しておくとよいでしょう(リンクはこちら)
あとは、後述の受験テクニックで乗り切ってください。
さて、ここまで学びを進められたら、後は試験直前に過去問で実力を確認して、自信を持って当日に臨むだけです。
当日の受験戦略(受験テクニックあり)
試験時間は筆記60分・リスニング約10分の70分間です。筆記60分が経過後に、リスニング問題が開始される旨のアナウンスがされます。時間配分に関しては、特に気にしなくてもよいぐらい十分な時間があります。
全問マークシート式なので、マークずれを起こさないために、分からない問題もひとまず適当にマークするようにしてください。また、素早くマークできるように、鉛筆を削ったあとに芯先を丸めておくのがよいでしょう。芯先がとがったままの鉛筆はマークを塗るのに時間がかかり折れやすいです。
リスニングの「大問2」は、比較的難易度が高いと思われますので、受験テクニックを伝授します!
リスニング試験が始まるとすぐに、リスニング問題の「大問1」が始まる前までに「大問2」の選択肢に目を通して可能な限り意味を取ってください。そして、「大問2」が始まれば、放送された問題文の音声をメモすれば単なる読解問題として解くことができます。
これでかなり解きやすくなるはずです。
まとめ(タイ・バンコクのおすすめ勉強場所の情報も!)
タイ語検定5級の参考書と勉強方法などについて解説しました。
タイ語検定5級レベルでも、タイ人が日常的に使用している単語もある程度押さえられているので、お店での簡単なやり取りができるようになりタイでの生活も一層楽しくなってきます!簡単なタイ語だとしても話してみると、タイの人たちが驚いてくれるのが嬉しかったりします!
あと、タイ・バンコクのおすすめの勉強場所はこちらです。両方とも綺麗な場所で勉強に集中できますよ。共に頑張りましょう!
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